発達障害の特性への理解とわたしたちができること

こんにちは 夫婦問題相談室リボーン今枝朱美です。

私の所属するNPO法人日本結婚教育協会主催の年一回の講演会「いのちつなぐ」が10月13日奈良県文化会館で開催されました。

講師は笹森理絵先生。

笹森先生は発達障害の当事者であり、3人の発達障害の保護者、社会福祉士など専門援助職という3つの視点から発達障害と関わっておられます。

ご自身の体験などから、発達障害の具体的な特性や対処法をお話しいただきました。

 

できないことはその人の特性なので、頑張りが足らないとか怠けているわけではないのです。

会社で「言われなくても臨機応変に自分で仕事を見つけてやるように。」と言われても不安になるだけ。

家で夫に「お風呂みてきて。」と言われしばらくお風呂を眺め戻ってきて呆れられ。

子どもは小学生になっても字が書けなくて暗号のようになり母親が責められたり。

 

子どもが生まれ発達の違いに気づき、初めて自分も診断を受けてみたら

「できないのは自分のせいではなく、脳の構造の問題。」

と言われ、全身から力が抜けるほどびっくりしたそうです。

「目の前に一条に光が差す思いをしたことを覚えている、人生が反転した瞬間だった。」と手記に書かれています。

笹森先生は数学以外のお勉強が良くできたことと、ご両親も診断は受けてないものの同じなので、余計に気付くのが遅れたそうです。

 

夫婦の場合。

自分が、パートナーが、発達障害だとわかったら。

わかって良かったと思う場合もあれば、困ったと思う場合もあるかもしれません。

しかし、どこかしら好きで結婚した相手です。

発達障害だからダメだということは全くありません。

特性を理解し、対処法を見つければ大丈夫。

 

私はたくさんの悩めるご夫婦を見てきていますが、発達の凸凹も性格の凸凹も同じように考えています。

お部屋を片付けられない人はたくさんいますし、人の気持ちを察することが苦手な人なんて言ったらほとんどがそうだからケンカしてるんです。

こだわりが強い人もいっぱいいるし、苦手なことだって無い人なんていません。

ほら、一緒でしょ?

 

まずは自分の特性、価値観、性格をよく理解する。

それと同じようにパートナーのことも理解する。

そして共に生活することでペースをつかみ、わからないことは言葉を交わしすり合わせていく。

「何でできないの!!」って怒ってもできないことはできない。(できないというより、あなたの思うようにはできないって感じです)

時に我慢することも譲り合うことも必要ですよね。

自分の苦手なことは助けてもらえばいいし、得意なことは頑張ればいい。

同じ性格だから、同じ価値観だからってうまくいくわけではありません。

違うからこそ新たな発見もあり日々の何気ない生活が楽しいのです。

 

でも、なんかわからない、生活しづらい、ケンカが続いてしまう、毎日が苦しい。

そんな時は相談に来てくださいね。

みんなには見えないあなたの特性やパートナーの特性が私には見えることってよくあるんです。(特殊能力があるってわけではなく、ベテラン相談員だからなんですけどね。)

対処法を一緒に考えましょう。

ページの先頭へ戻る