探偵のイメージが変わった

探偵といえばテレビの中の話、実際にお目にかかることはあまり無いと思います。

実は、15年ほど前調査会社に正社員の募集を見つけ、月給35万円+歩合制に惹かれたのと探偵に興味があって面接に行ったことがあります。

その頃は「探すなら電話帳」の時代でした。電話帳の探偵のページに一番大きく載っている会社だったので、会社としては問題ないだろうと信用して行きました。
名古屋市の中心部のオフィス街にある大きなビルのワンフロアーで、電話対応の女性がたくさんデスクに座っていました。
女性の募集だったので、20代30代の独身の女性が5人くらい来ていたでしょうか。
そこで説明されたのが、電話帳見開き2ページに載っている大小さまざまなスペースのいろいろな社名の広告と電話番号はほとんどその会社で、全ての電話はこのフロアーで受けているという事。そして、今回の募集の仕事内容は、探偵で調査するのではなく、オペレーターが受けた電話の依頼者のところに、全国どこへでも何時でも飛んでいって営業をして契約を取ってくる事でした。
そこに探偵さんがいるわけではなく、営業社員が取ってきた仕事を全国にいる下請けの探偵さんが調査するって感じですね。電話を受ける人と、相談を聞いて契約内容を説明する人、実際に調査し報告書を作成する人、報告する人が別々だと知りました。
結局、家族のいる人では無理と言われ、採用されませんでしたが、会社のイメージをよくするために家賃の高いビルに広いオフィスを構え、広告宣伝に高額なお金をかけ、大勢のオペレーターを揃え、営業社員には高い給料を払う。調査料金が高額になるはずですよね。
それで、下請けの探偵さんにたくさん支払えば一生懸命調査してくれるかもしれませんが、そこにはお金を回さず、何しろ依頼者と直接会ってないから気持ちが入るはずがありません。
そして10年ほど経ち、次に探偵さんに会ったのは、「離婚カウンセラー養成スクール」の講義の中。これまたイメージが悪かった。
いい人だったか悪い人だったか定かではありませんが、金の超太いネックレスに金ブチのメガネ、ダブルのスーツでいかにもって感じの人。おまけに、身長190センチを超えるような、ザ・用心棒みたいな手下を従えて。あまりに見た目が強烈過ぎて、講義の内容は全然覚えていません。

探偵さんに対してそんなイメージのまま夫婦問題カウンセラーになり、徐々に実際探偵さんに関わらなければいけない状況になってきました。そこで弁護士さんや、知り合いに紹介してもらい、何件かの調査会社に足を運び、話を聞くことにしました。こじんまりとしたシンプルな事務所に、きちんとした身なりの普通の人たちで、ホッとしました。この段階で、少しイメージはよくなってきましたが、まだ内情は良くわかりません。

私の探偵に対するイメージが大きく変わったのは、調査会社のカウンセラーとして、実際に探偵と依頼者の関わり方、探偵の日々の仕事を見たり聞いたりするようになってからです。信頼できる探偵さんは、依頼者の為に事実をはっきりさせ確実な証拠をとるという使命感に燃えています。もちろん適正な価格で調査してくれます。ここまでやるのかと私が驚いてしまうほど、全て自分たちが関わり依頼者の心のケアにも気を配ります。人間味のある素晴らしい人たちです。相手の浮気に傷つけられ、我慢しながら辛い日々を過ごすしかなかった相談者が、証拠を手に入れ事実として受け止めると、確実に心が強くなっていきます。見えない敵とどうやって戦ったらよいのかわからず、先が見えなかったのが、事実がわかると方針が決まってきます。いままで、料金は高いし、どんな調査してるか疑問だし、騙されるといやだし、と思っていた探偵のイメージがガラッと変わりました。

しかし、まだまだ依頼者の弱った心につけ込んでくる、探偵がいるのも事実です。浮気に悩み調査に迷っている人の為に、調査会社のカウンセラーを経験した視点から必要なことを伝えて行きたいと思います。

 

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