こんにちは、夫婦問題相談室リボーン今枝朱美です。
私には3人の子どもがいてそれぞれに2人ずつ子どもがいます。
お盆と正月には子ども夫婦と孫、私を加え13人全員で集まっています。
遠く離れたところで頑張っている息子娘夫婦。
なんだかうまくいっていないような雰囲気が帰省で伝わってくる方もあるでしょう。
そこで、悩むおじいちゃんおばあちゃん世代とお話ししようと考えていました。
しかし何件か受けた相談はそういったことではありませんでした。
・嫁や嫁の実家から金銭的や行動的フォローのないことを責められる。
・息子夫婦が私たちの生活に入り込み孫の面倒でくたくた。
・嫁の家事育児がなってないので息子がかわいそう。
・息子夫婦の仲裁を頼まれたが問題が両家を交えて複雑化した。
などなど。
がっつり自分たちの悩みになってるのです。
人生100年時代。
二世代が関わる年数も長くなっています。
親世代は専業主婦が多く、子世代は共稼ぎが多い。
親世代は年金や資産があり、子世代は低賃金。
子世代が高齢出産で、親世代も高齢で孫の面倒がみられない。
そんな社会背景がありながら、
親が子どもに指示し続けてきたので、子どもが自立できていない。
母親が夫婦関係をないがしろにし子どもに依存してきたので、子どもが気になって仕方ない。
言い方が悪意に満ちていますね。
よく言えば、皆さん子どもがかわいくて仕方ないのです。
お互いに関わりが強すぎて自分で自分の首を絞めています。
難しいけど子離れしましょう!
お互いに自分たちの生活を自分のできるレベルで整え、そしてお互いに助け合いましょう!
共倒れしないように。
私も親と同年代。
この年になるとなかなか自分の考えを変えられないこともわかります。
周りが見えなくて、自分たちでは気づいていないこともあります。
この機会に息子や娘の気持ちに寄り添える親になりましょう!
子どもたちの幸せを願うのであれば。
依存しあう関係ではなく、困ったときに助け合える関係を作りましょう。
NPO法人結婚教育協会 性のプロジェクトリーダー今枝朱美です。
今回5回シリーズで開催した「大人のための結婚教育講座」は、結婚って何だろう?夫婦って何だろう?を結婚教育の婚育100年プロジェクト®の9期をベースに私と桃沢相談員がお話しさせていただきました。
2部構成後半の私の性の講座は、夫婦問題で悩んでいる人たちの声から考える、性がステキなものであるためのお話です。
人間誰もが迎える最後の時に自分の性を肯定されて逝けるためには、それまでの性のあり方がどうであったかによるので、そのために1期幼少期からの性をお話ししてきたようなものです。
自分の性も相手の性も正しく知り、向き合い受け入れることができていれば、最後の時まで肌のぬくもりを感じ合うことができると思います。
チャーミーグリーンCMより
介護が必要になった時も、人間の尊厳にかかわる性をないがしろにしないことは大切なことでありながら、ついつい忘れがちになってしまうことだと思いますので、私も気を付けたいと思います。
(私は老人用紙おむつの宣伝はキライです。おばあさんのパンツ姿を映す必要はないと思います。)
私は講座では「セックス」「セックス」を連発していますが、それは軽く考えているのではなく、性を日常にしたいとおもうからです。
生殖期を終えた中高年はセックスレスで良しと考えるのか、
性交は愛情確認や安らぎに欠かせないものだと考えるのか。
あなたはどちらですか?
83歳の母に聞いてみました。
「結婚すると幸せになると思ってた?」
「え~~~?何それ?」
「お母さんはどうだったのかと思って・・・」
「そんなこと、全然思わなかったよ。」
だと思います。
田舎でのんびり事務員をしていた女性が、お見合いで気に入られたからって、突然名古屋の下町の6人兄弟の長男のところに嫁いできたんですから。
家族は舅、姑、若夫婦に弟1人に妹4人(小姑)となります。
家はうなぎの寝床のような縦に長い町家で、三軒長屋造りになっていたので横面に窓は無く昼間でも電気無しでは暮らせません。
お庭が広く、日向ぼっこできる一間の縁側がある、田舎の家とは大違い。
昔の事なので、部屋と部屋の仕切りは襖か障子、プライベート感ゼロで、一番下の妹はまだ小学生だったそうです。
「どうして結婚したの?」
「どうしてって言われても、、、あんな暗い家イヤだって言ったけど、みんなが結婚を勧めてくれたもん。」
それだけではないと思いますが、バラ色の結婚生活を夢見て結婚したわけじゃ無いようです。
都会と田舎で生活環境がまったく違い、知らない人だらけの中に放り込まれた新婚生活ってどんな感じでしょう?
お見合いで、付き合いもそこそこの父をそこまで愛していたワケでも無さそうですし。
スタートラインがそんなんで、期待していたわけでもないので、父のちょっとした優しさや、(夕飯の片付けが済むと、自転車に二人乗りして近所の商店街につれ出してくれたそうです。)子どもが生まれる事などに、幸せを見つけていったんでしょうね。
私が物心つくかつかないかの頃、まさかの脱サラで印刷屋さんを自宅で始めた父。
それを苦労と思っていたのかどうかはわかりませんが、私が小学校の頃の母は、夜まで手ざしの印刷機で名刺を刷っていました。
専業主婦だった母には思いもかけないことだったでしょうが、良いも嫌も無く父に従っていた母でした。
黒いものも白だと言わせ、気に入らないことがあると一週間でも口をきかなくなる父は、自分の事を良い意味の「亭主関白」だと思っていました。
50年以上しっかり連れ添い、父がなくなった後ひとり暮らしになった母は、冗談とも本気ともとれる「ひとりになって好きなことができる今が一番幸せだわ。」と言っていました。
0点よりも低いマイナスから初めて、少しずつ点を積み重ねていく結婚生活。
母は辛いこともいっぱいあったと思いますが、父との結婚生活で、その中からも幸せを見つけて積み重ね、80歳を越して自分の中の満点に近づいているのだと思います。
大恋愛の末結婚して、バラ色の結婚生活が待ち受けていると期待して、100点満点から結婚生活をスタートしたとしたら。
愛してると言ってくれなかったらマイナス、帰りが遅かったらマイナス、食器洗ってくれなかったらマイナス、イクメンじゃなかったらマイナス、給料上がらなかったらマイナス、前みたいに優しくないからマイナス、となってしまいます。
結婚はひとりでは経験できないことを、信頼するパートナーと共に経験し、一緒に自分を深め豊かな人生にしていくことです。
スタート時点の考え方でまったく違う捉え方になってしまいます。
時代が違うので、母のようなことは今はないかと思いますが、期待しすぎないのも小さな幸せが見つけやすくていいかもしれません。
こうあるべきだと決め付けないで、二人でコミュニケーションをとりながら、ゼロから素敵な家族をつくってください。
これから結婚する人も、結婚している人も、共に生きていく人がそばにいてくれるだけで幸せなんです。いっぱい幸せ見つけて加点していってください。